京の紅葉

 

暦の上では117日に冬が立ってしまったが、京の紅葉はこれからが本番だと思う。115日と10日に東福寺に行った時の写真をアップする。5日間でこれだけ秋が深まっている。これからさらに紅葉が進んでいくと思うと、わくわくドキドキ!!

 

115日(水)東福寺から泉涌寺、そして智積院から五条坂(茶碗坂)を通って清水寺へ。所要時間は約45分。五条坂の手前で大谷本廟(西大谷)へ続く参道に石の橋が架かっている。安政3年(1856)に架けられた石橋で、どことなく後楽園の「円月橋」に似ている。池に映る姿から通称「眼鏡橋」と言われ「技巧を尽くした石橋」として「花洛名勝図会(からくめいしょうずえ)」にも描かれている。正式名称が「円通橋」で、名前も後楽園の「円月橋」に似ている。興味が湧いて案内板の写真を撮った。2014年11月5日の撮影。


2014年11月10日の撮影。


1110日(日)10時に伏見桃山駅(京阪本線)をスタートし、北に向かって歩き、ちょうど11時に伏見稲荷の大鳥居に到着した。そこから15分ほどで東福寺の臥雲橋(がうんきょう)に到着する。思いのほか紅葉が進んでいて、当然のように観光客も増加していた。伏見桃山駅から東福寺まで約1時間15分。

臥雲橋から通天橋を写真に収めた。

 

この2日間、東福寺と清水寺を訪れたのは、元和9年(1623)徳川家光・松平頼房が伏見城を出発して通天橋と清水寺を、徒歩で訪れることが可能かどうかを確認する旅だった。2時間ほどで伏見城から清水寺に到着するので、徒歩は十分可能だと思う。徒歩で往復4時間は大変と思われるかもしれないが、現代人とは時間感覚が違い、当時の人たちにはそれほどの距離ではなかったのではないか?「後楽園」に書いた「伏見城から東福寺・清水寺を訪れた時の感激が、後楽園作庭の動機になった」という仮説は十分現実味があると思われる。

 

2011年7月3日撮影。後楽園の夏の「通天橋」。緑の奥に見えている朱塗りの橋が「通天橋」。

作庭当初はもっと手前(沢渡を渡る人々の手前あたり)に架かっていたと思われる。