船岡山から比叡山を望む。


比叡山延暦寺

 

京都で山と言えば、比叡山をさすと言っていいだろう。

大比叡(848.3メートル)と四明岳(838.0メートル)のツインピークスだ。

標高の割に敷居が高いのは延暦寺があるからだろう。伝教大師最澄(766822)が開山し、天台宗の総本山にとどまらず「日本仏教の母山」と言われ、道元、栄西、法然、親鸞、日蓮、一遍等もここで学んでいる。

 

 

叡山ロープウェイの終点から、東塔・西塔・横川(よかわ)と山道を歩きとおした。


東堂(とうどう)。写真としては東堂右手の阿弥陀堂とセットで写しておくべきだった。


戒壇院(重文)。延宝6年(1678)再建だが、重厚な造りで、畏敬の念を覚える。


根本中堂(国宝)。最澄が延暦7年(788)、一乗止観院として創建したのが始まり。


浄土院。円仁(794~864)は浄土院を伝教大師最澄の御廟として創建した。

 

西塔地域に入ってきた。常行堂と法華堂が廊下で繋がっていて、弁慶が担いだという伝説から二堂併せて「にない堂」という。写真は法華堂。


山道を歩いていると時々「奥比叡ドライブウェイ」にぶつかる。横断する時は歩行者トンネルを通る。

 

恵心院。

恵心僧都(えしんそうず)源信がここに住んだ。


山道は様々な色合いの紅葉が楽しめる。


シャトルバスの車内から琵琶湖方面を撮ってみた。

うっすらと近江富士(三上山)が写っているような…

うちいでて三上の山をながむれば 雪こそなけれ富士のあけぼの(紫式部)


 

 

修行の厳しさでも知られ、しばしば「千日回峰」がマスコミに取り上げられている。誰でも入山できる観光地の様相を呈しているが、今も仏道修行の場であることを忘れてはならない。

 

なお、比叡山延暦寺が京の都の鬼門除けに建てられたというのは俗説であり、物語である。この件については憚りが多いので詳細は割愛する。


天候にも恵まれ、青紅葉から錦秋の紅葉までグラデーションを楽しめた。


阿弥陀堂。写真としては東堂とセットで写しておくべきだった。

 

大講堂(重文)と紅葉。

自然の造形(紅葉)にカメラを向ける人が多い。


ここで記念写真を撮る団体の方が多かった。根本中堂見学後に来たら誰もいなかった。

 

浄土院前の参道。このあたりは団体の観光客も少なく、落ち着いた雰囲気だ。


釈迦堂。左手(人のいる奥)の表示板に九条武子の和歌が書かれていた。

山の院連子の端にせきれいの 巣あり雛三つ母待ちて鳴く

横川中堂は、円仁が嘉承元年(848)に創建したのが始まり。昭和46年再建の懸崖舞台造り。

 

 

恵心院の紅葉。

訪れる人もなく、しばらく紅葉を一人占め。

 

帰りのバス停前の紅葉。


叡山ケーブルの最前部から、ケーブルカーのすれ違いを旅の最後に撮影した。本日の歩数は23,524歩。